毎年9月1日は「防災の日」として、日本全国で防災意識を高める活動が行われます。この日は、関東大震災が発生した1923年9月1日にちなんで制定されました。防災の日の目的は、自然災害に対する備えを強化し、被害を最小限に抑えるための知識と準備を普及させることにあります。
名古屋市および愛知県も、南海トラフ地震の危険性が高まっているなど、地震や台風、豪雨などさまざまな自然災害に見舞われる可能性がある地域です。防災の日を機に、地域の防災対策について考え、家庭や地域でどのように備えるべきかを紹介していきます。
名古屋市および愛知県の地震災害リスク
名古屋市および愛知県は、日本列島の中央に位置し、多様な自然災害のリスクが存在します。以下に、過去の事例を交えながら、地域の地震災害リスクについて説明します。
地震リスク
名古屋市と愛知県には複数の活断層があり、大規模な地震の発生が懸念されています。特に、南海トラフ地震は大きな心配の種です。愛知県の沿岸部は津波のリスクも抱えており、南海トラフ地震が発生した場合には大規模な津波が予想されています。沿岸地域の住民は、避難経路の確認と避難訓練が非常に重要です。
- 濃尾地震
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発生:1891年10月28日
規模:マグニチュード8.0
死者:2,638名
倒壊:家屋全壊85,511棟 家屋半壊55,655棟 - 東南海地震
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発生:1944年12月7日
規模:マグニチュード7.9
死者:438名(行方不明含む)
倒壊:家屋全壊16,532棟 家屋半壊35,298棟 - 三河地震
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発生:1945年1月13日
規模:マグニチュード6.8
死者:2,306名
倒壊:家屋全壊16,408棟 家屋半壊31,679棟
防災対策の重要性
災害は突然発生し、私たちの日常生活を一変させることがあります。そのため、事前の防災対策が非常に重要です。以下に、家庭や地域で実施できる具体的な防災対策を紹介します。
家庭での備え
- 非常用持ち出し袋の準備
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食料、水、医薬品、懐中電灯、ラジオ、充電器などを揃えた非常用持ち出し袋を用意しましょう。
- 避難経路の確認
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自宅から最寄りの避難所までの避難経路を家族全員で確認し、定期的に避難訓練を行いましょう。
- 家具の固定確認
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地震の際に家具が倒れるのを防ぐため、家具を壁に固定するなどの対策を行いましょう。
地域での防災訓練
- 地域防災訓練への参加
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地域で定期的に行われる防災訓練に参加し、地域コミュニティと連携して災害時の対応方法を学びましょう
- 防災コミュニティの形成
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近隣住民との連携を強化し、防災グループを形成することで、災害時の情報共有や助け合いがスムーズになります。
防災情報の取得
- 防災アプリの活用
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スマートフォンに防災アプリをインストールし、地震速報や避難情報を迅速に取得しましょう。
- 緊急速報メール
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自治体が配信する緊急速報メールなどに登録し、災害時の重要な情報を受け取るようにしましょう。
最後に
防災対策は、私たちの命を守るために不可欠です。家庭や地域での準備を怠らず、日頃から防災意識を高めていくことが重要です。また愛知県では、9月1日(日)のお昼に「あいち総ぐるみシェイクアウト訓練」を県内全域で実施いたします。2013年度からスタートし、時報を合図に地震から身の安全を守る行動を約1分間実施する訓練です。詳しくは愛知県公式Webサイトをご覧ください。