愛知県あま市に鎮座する萱津神社は、日本で唯一「漬物の神様」を祀る神社として知られています。日本武尊が東征の折、この地で兵糧として漬けられた野菜を口にし、その美味しさと保存性を称えたと伝えられています。これが漬物文化の始まりとされ、古くから農耕・食文化の守護神として信仰を集めてきました。
毎年8月21日に行われる香乃物祭(こうのものさい/漬物祭)は、この漬物発祥の御神威を称え、漬物文化の興隆と五穀豊穣を祈る行事です。全国から漬物業者や参拝者が集まり、境内は香り豊かな漬物と人々の熱気に包まれます。
CONTENTS
萱津神社とは
アクセス


🚃公共交通機関利用の場合
- 名鉄津島線「甚目寺駅」から徒歩約20分
- 「甚目寺駅」周辺には、尾張四観音のひとつ・甚目寺観音があります。立派な三重塔や仁王門など見どころも多く、参拝前後の観光におすすめです。
🚙車利用の場合
- 名古屋駅から車で約20分(駐車場あり)
- 神社近くには、豊臣秀吉とゆかりの深い日吉神社があり、歴史ファンには見逃せないスポットです。
- 車で約10分ほど走ると清洲城もあります。織田信長が青年期を過ごした城として知られ、天守からの眺めも魅力です。
歴史的背景や由縁など


萱津神社の創建は古く、社伝によれば第12代景行天皇の御代(約1900年前)にまでさかのぼります。
東征の途上、この地を訪れた日本武尊が、村人から塩漬けの野菜を献上され、その美味しさと長期保存できる知恵に感銘を受けたと伝えられています。この出来事が、日本における漬物文化の始まりとされます。
主祭神である鹿屋野比売神は農作物や食物を司る神様で、古くから五穀豊穣、食の恵みをもたらす守護神として広く信仰されてきました。以後、萱津神社は「漬物の神様」として全国に名を馳せ、毎年の香乃物祭を通してその御神威を称え続けています。
香乃物祭(漬物祭)の由来と見どころ
香乃物祭は、漬物発祥の神様への感謝と漬物文化の発展を願う行事です。
- 漬物奉納
- 全国から集まった漬物業者や参拝客が、色とりどりの漬物を神前に供えます。きゅうり、なす、大根、白菜など、季節や地方色豊かな漬物が並ぶ光景は圧巻です。
- 奉納神事
- 神職による祝詞奏上や舞が行われ、五穀豊穣と無病息災を祈ります。
- 一般参拝者も参加可能
- 当日は誰でも参拝でき、漬物奉納や記念品授与(数量限定)がある年もあります。
- 特産品販売
- 境内や周辺では地元特産の漬物や農産品が販売され、試食できるコーナーもあり、観光気分で楽しめます。
萱津神社の概要
名称 | 萱津神社 |
所在地 | 愛知県あま市上萱津車屋19 |
御祭神 | 神鹿屋野比売神 |
創建 | 不明 |
URL | https://sites.google.com/site/kayatsujinja/announce |
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