名古屋市中川区の住宅街にひっそりと佇む鹽竈神社(しおがまじんじゃ)は、塩の神様を祀る由緒ある神社です。その起源は、宮城県にある奥州国一宮・鹽竈神社からの勧請にさかのぼり、古くから地域の守り神として信仰を集めてきました。
境内には、かつて名古屋城の石垣用に使われる予定だったひょうたん型の手水石(福島正則奉納)や、鳥居のすぐそばにある大きな釜など、見どころが点在。さらに、河童を祭った無三殿神社では、ユニークな河童の絵馬が奉納されており、「河童の神様」としても親しまれています。
今回は、名古屋市中川区のパワースポット・鹽竈神社の魅力をご紹介します。
鹽竈神社とは
アクセス


◆電車でのアクセス
・名鉄電車「山王駅」から徒歩約10分
・名古屋駅からでも徒歩約25分と、アクセス良好です。
◆バスでのアクセス
・名古屋市営バス「西日置」停留所から徒歩3分とすぐ
◆車でのアクセス・駐車場情報
・名古屋江川線「日置橋」交差点から車で約1分
・境内に参拝者用の駐車スペースが数台分あります。
歴史的背景や由縁など


◆ 奥州国一宮・鹽竈神社より勧請された由緒ある神社
名古屋市中川区の鹽竈神社は、江戸時代初期に奥州国一宮・鹽竈神社(宮城県塩竈市)から勧請されたと伝わります。ご祭神は鹽土老翁命で、塩業や航海安全、産業繁栄の守護神として古くから信仰を集めてきました。尾張地方と海運・塩の流通の関係を感じさせる、地域の歴史と深く結びついた神社です。
◆ 鳥居のすぐ横に佇む「大きな釜」|塩の神様を象徴
境内に入ってすぐ目に入るのが、鳥居の横に鎮座する大きな釜です。これは、塩の神様を祀る神社ならではの象徴的な存在で、塩づくりとの結びつきを強く印象づけてくれます。参拝前に写真を撮る人も多く、まさに鹽竈神社のランドマーク的存在です。
◆ 無三殿神社 ― 河童の神様を祀るユニークな境内社
境内の一角にある社が、無三殿神社。この神社にはなんと河童の神様が祀られており、地元では「水辺の守り神」として親しまれています。ユニークな風習として、ここには多くの河童の絵馬が奉納されており、訪れる人々の目を引きます。
無三殿神社は子どもの健やかな成長や水難除けのご利益があるともされ、家族連れの参拝客にも人気です。
◆ 福島正則奉納の「ひょうたん型手水石」|名古屋城との歴史的接点
手水石は、実はとても貴重な歴史遺物です。この石は、江戸初期に名古屋城の石垣用として加工されたもので、独特のひょうたん型をしています。城下整備を進めた戦国武将福島正則が奉納したと伝わっています。


鹽竈神社の概要
名称 | 鹽竈神社 |
所在地 | 名古屋市中川区西日置1丁目7−10 |
御祭神 | 塩土老翁命 武甕槌命 経津主命 |
創建 | 1610年頃 |
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