名古屋市にある秋葉山圓通寺は、その歴史とともに多くの参拝者に愛されている曹洞宗のお寺です。毎年12月16日には秋葉大祭の火渡り神事が行われ、勇壮な光景が繰り広げられます。また、熱田神宮とともに「熱田さま」「秋葉さま」として親しまれている秋葉大権現は、火の神様として敬われており、火防守護、七難を除き、除災開運・家内安全・授福繁栄の神様として信仰されています。日本最古で唯一の秋葉大権現ご出現の霊場である圓通寺を、今回ご紹介します。
秋葉山圓通寺とは
アクセス
秋葉山圓通寺は、地下鉄名城線「熱田神宮伝馬町」駅から徒歩3分、名鉄名古屋本線「神宮前」駅から徒歩5分とアクセス抜群の場所にあり、大通りには目を引く幟が並んでいます。また、境内には駐車場も完備。寺院の近くには、西側に熱田神宮南門、北側に熱田神宮東門があります。
歴史的背景や由縁など
補陀山圓通寺は、山号を羽休山または秋葉山といい、宮簀媛命が草薙剣を奉じて熱田神宮を造営した際に秋葉権現を祀った「秋葉社」の地にあたり、白鳳年間に泰澄大師が十一面観音を造作し、弘仁二年に弘法大師空海が熱田神宮に参籠して自彫の十一面観音を奉納安置して創建されたのが始まりとされています。
圓通寺は、室町時代に誓海義本を開山として曹洞宗に再興されました。その中で、秋葉三尺坊が十年以上修行を重ね、旧暦11月16日の夜半についに印可証明を受けます。この際、「鎮防火燭」の秘呪と護符を授けられ、永く圓通寺の鎮守となることを誓いました。その功績から「羽休三尺坊」とも称されるようになり、これに由来する12月16日の大祭では、大祈祷会や迫力ある火渡り神事が執り行われます。
毎年12月16日(旧暦では11月16日)に行われる大祭では、大祈祷会の後に夜7時頃から境内で約7m四方の大護摩を焚き、火防守護・諸難消滅・福徳延命などを祈願し、裸足で渡る勇壮な火渡り神事が催され、多くの人が訪れます。
秋葉山圓通寺の概要
名称 | 秋葉山圓通寺 |
所在地 | 名古屋市熱田区神宮2丁目3−15 |
本尊 | 十一面観音 |
創建 | 弘仁年間 |
URL | http://www.akibasan.or.jp/index.html |
最後に
秋葉山圓通寺は、その便利な立地と趣深い雰囲気から、熱田神宮と一緒に参拝するのにぴったりの場所です。熱田神宮を訪れた際には、ぜひ圓通寺にも足を運び、心落ち着くひとときをお過ごしください。また、機会があれば、12月16日に行われる迫力ある火渡り神事にも参加してみてはいかがでしょうか。特別な体験がきっと心に残るはずです。