名古屋市南区に広がる笠寺公園は、緑豊かな自然とともに、古代から近代にかけての歴史を感じられる貴重なスポットです。
公園内には、縄文・弥生時代の暮らしが垣間見える「見晴台遺跡」や、出土品を展示する「名古屋市見晴台考古資料館」があり、親子連れや歴史好きにはたまらない無料で見学できる場所となっています。
また、公園の一角には、長寿双子姉妹として全国に笑顔を届けた「きんさん・ぎんさん」を記念して植えられた桜の木があり、春には訪れる人々を優しく迎えてくれます。さらに、戦時中の名残を伝える「笠寺高射砲陣地跡」も残されており、近代史にもふれることができます。
見晴台遺跡とは?
名古屋市南区の笠寺公園内に広がる「見晴台遺跡」は、旧石器時代から室町時代にかけての人々の営みを今に伝える貴重な遺跡です。特に弥生時代中期から古墳時代初頭(約2000〜1700年前)の遺構が多く残されており、当時のムラの様子をうかがい知ることができます。
この遺跡では、弥生時代後期の環濠集落跡が発見されており、幅・深さともに約4メートル、直径約200メートルのV字形の濠がムラを取り囲んでいました。これまでに220軒以上の竪穴住居跡が確認されており、当時の人々の暮らしぶりを感じることができます。また、旧石器時代の角錐状石器や、縄文時代晩期の貯蔵穴から出土したドングリやクルミなども見つかっており、長い歴史の積み重ねが感じられます。
名古屋市見晴台考古資料館/住居跡観察舎


考古資料館では、見晴台遺跡から出土した土器・石器・装身具などの考古資料を中心に、古代の人々の生活や文化にふれる展示が充実しています。弥生時代の環濠集落や竪穴住居跡の様子を再現した模型もあり、当時の暮らしをより立体的に理解できます。
さらに、館内では第二次世界大戦中にこの地に設置されていた「笠寺高射砲陣地の砲台跡」に関する資料や写真パネルも展示されており、近代史にもふれることができます。戦時下の名古屋を知る上で貴重な記録として注目されています。
考古と戦争遺構、異なる時代の歴史が交錯する学びの空間として、幅広い年代の来館者に親しまれています。


概 要
■開館時間
午前9時15分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
■休館日
・毎週月曜日(祝日の場合は翌平日)
・毎月第4火曜日(祝日を除く)
・年末年始(12月29日~1月3日)
■入館料
無料
■交通アクセス
🚃電車
・名鉄名古屋本線「本笠寺」駅下車、東へ徒歩約10分
・地下鉄桜通線「鶴里」駅下車、南西へ徒歩約15分
■駐車場
・無料駐車場あり
・資料館の開館時間内のみ利用可能。開館時間外は施錠され、車両の出入はできません
名古屋市南区の歴史を感じられる見晴台考古資料館へ、ぜひ足を運んでみてください。
名称 | 見晴台考古資料館 |
住所 | 名古屋市南区見晴町47 |
電話 | 0528233200 |
URL | 名古屋市公式ホームページ |

