名古屋から電車でおよそ1時間、岐阜県垂井町に鎮座する南宮大社は、美濃国一宮として知られる由緒ある神社です。鉄や鉱山の神様、金山彦大神をお祀りし、ものづくりの守護神として古くから崇敬されてきました。
朱塗りの社殿が映える境内は、歴史ある荘厳な雰囲気に包まれ、日常の喧騒を忘れて心を落ち着けたいときにぴったり。関ヶ原の戦いの舞台にもほど近く、歴史好きにもたまらないスポットです。
今回は、名古屋からの日帰り小旅行にぴったりな南宮大社の魅力を、歴史や見どころ、アクセス情報ご紹介します。自然や神社、そして歴史の魅力に触れたい方は、ぜひ参考にしてください。
南宮神社とは
アクセス


【電車で行く場合】
- 名古屋駅からJR東海道本線(大垣方面)に乗車
- JR「垂井駅」下車(所要約45〜55分)
- 垂井駅から南宮大社まで徒歩約15分
※特に快速列車が便利。乗り換え不要でスムーズにアクセスできます。
【車で行く場合】
南宮大社には無料駐車場(約100台分)あり
※混雑時は臨時駐車場が開放されることも
名古屋市中心部から名神高速道路「養老SA」経由で約1時間(約50km)
歴史的背景や由縁など


南宮大社は、美濃国一宮として知られる岐阜県を代表する古社であり、金属・鉱山の神様「金山彦大神」をお祀りしています。その創建は神話の時代にさかのぼり、まさに日本の始まりとともに歩んできた歴史を持つ神社です。
社伝によれば、初代・神武天皇が東征された際、八咫烏の導きを受けてこの地に至り、その東征を助けた金山彦命の力を称えて、不破郡府中(現在の垂井町)にお祀りされたのが南宮大社の始まりとされています。後に第10代・崇神天皇の御代に、現在の地に遷座され、以降、美濃国の守護神として信仰を集めてきました。
金属と鉱山の神を祀ることから、古代より鍛冶や製鉄に関わる人々の厚い信仰を集め、現在では全国の金属関連産業の守護神/総本宮としても知られています。技術の安全や工場の繁栄を祈願する企業関係者も多く訪れています。
戦国時代には関ヶ原の戦いの舞台となった地域でもあり、兵火により社殿は焼失しましたが、江戸時代・1642年に三代将軍・徳川家光の命によって壮麗に再建されました。現在の朱塗りの社殿群はそのときのもので、国の重要文化財に指定されています。
神話・歴史・技術信仰がひとつになった南宮大社は、美濃の精神的なよりどころであり、今なお多くの人々が祈りを捧げる特別な場所です。
見どころ


南宮大社の境内は、荘厳な社殿と自然豊かな南宮山のふもとに広がり、静けさと歴史の重みを感じさせてくれる神聖な空間です。見どころは多岐にわたりますが、特に「金属の神様」としての特色が色濃く表れています。
■ 朱塗りの社殿(国指定重要文化財)
参道を進むとまず目に入るのが、堂々たる朱塗りの楼門。その奥に拝殿・本殿が一直線に並び、いずれも江戸時代・寛永年間に徳川家光の命によって再建されたものです。鮮やかな朱と重厚な屋根のコントラストは美しく、写真映えするスポットとしても人気。社殿群はすべて国の重要文化財に指定されており、歴史的建築美を間近に感じることができます。
■ 金物の神様ならではの「金物絵馬」
南宮大社の最大の見どころのひとつが、全国から奉納される珍しい「金物絵馬」です。鍬、鎌、包丁などの金属製品が絵馬として奉納されており、神社の一角にずらりと並ぶ姿は壮観です。中には、農機具や工業用の部品、機械メーカーが奉納したエンジン、歯車、自動車のマフラーなども見られ、まさに“金属と技術の守護神”を体現する風景です。ものづくりの町・名古屋に住む方々にも、深く共感できるスポットではないでしょうか。
■ 南宮山と自然に囲まれた境内
神社の背後にそびえる南宮山は、古来より神域とされており、自然と神聖さが一体となった空間を演出しています。春には桜、秋には紅葉が境内を彩り、参拝とともに季節の風情を味わうことができます。山頂には奥宮もあり、軽いハイキング気分で足を延ばすのもおすすめです。
■ その他の見どころ
- 神楽殿・神馬舎:神事が行われる舞台や、神馬を祀る施設も見学可能です。
- 南宮稲荷神社:商売繁盛や五穀豊穣を祈る末社で、赤い鳥居が並ぶ一角も見ごたえあり。
- 手水舎と石灯籠:伝統的な石造りの灯籠や清めの水が、参拝前の心を整えてくれます。


南宮神社の概要
名称 | 南宮大社 |
所在地 | 岐阜県不破郡垂井町宮代1734−1 |
主祭神 | 金山彦大神 |
創建 | 伝承:神武天皇即位年 |
URL | https://www.nangu-san.com/ |
