尾張名古屋と言えば、戦国時代の英傑達「織田信長や豊臣秀吉、加藤清正」などが思い浮かびますが、実は鎌倉幕府を開いた源頼朝にも深い関わりがあります。彼の出生地は熱田神宮の近く、名古屋市熱田区旗屋で誕生しました。今回は、名古屋および愛知県と源頼朝および源氏を結ぶスポットやエピソードを紹介し、歴史ファンだけでなく、観光にも楽しめる名古屋の新たな一面をお届けします。
名古屋ゆかりの地
誓願寺:誕生の地
誓願寺は、地下鉄名城線「神宮西」駅から徒歩数分の距離にあります。平安時代に熱田神宮の大宮司だった藤原家の別邸があった場所です。
頼朝の父は源義朝、母は由良御前。由良御前は、熱田神宮大宮司であった藤原季範の娘でした。由良御前が実家である藤原家の別邸に戻っていたころに産んだと言われています。
名称 | 誓願寺 |
所在地 | 愛知県名古屋市熱田区白鳥2丁目10−12 |
竜泉寺:産湯の亀井戸
竜泉寺は、地下鉄名城線「妙音通」駅から徒歩5分程の距離にあります。現在は閑静な住宅街にありますが、当時は鎌倉街道沿いにあったと思われる地です。源頼朝が誕生した際、彼の産湯には、この地に湧き出る名水が使われたと伝えられています。
名称 | 竜泉寺 |
所在地 | 愛知県名古屋市瑞穂区井戸田町4丁目90 |
津賀田神社:鶴岡八幡宮より勧請!?
津賀田神社は、地下鉄名城線「妙音通」駅から徒歩15分程の距離にあります。ご祭神は天照大神と仁徳天皇です。古くは「若宮八幡」や「井戸田八幡」とも呼ばれていました。この神社には数々の伝承があり、その一部をご紹介します。
①鎌倉の鶴岡八幡宮より奉祀したと伝わる
②頼朝の誕生に縁が深く産土神としたと伝わる
源義経が兄の源頼朝を助けに京都へ向かう際、産土神である津賀田神社に参拝し、武運長久を祈願したと言われています。
名称 | 津賀田神社 |
所在地 | 愛知県名古屋市瑞穂区津賀田町3丁目4 |
愛知県ゆかりの地
剣光寺:宝剣を奉納
剣光寺は、名鉄電車「新木曽川」駅より徒歩10分程の距離にあります。源頼朝は京都からの帰りに寺へ立ち寄り、宝剣を奉納したと伝わっています。頼朝が亡くなった夜、地蔵菩薩が持っていた宝剣が光を放ち、南東の鎌倉方面を照らしたと言われおり、それ以来「剣光寺」と呼ぶようになったそうです。
名称 | 剣光寺 |
所在地 | 愛知県一宮市木曽川町黒田寺東9 |
瀧山寺:頼朝の御歯と御髪
滝山寺は、岡崎市にあり熱田神宮ともつながりのあるお寺です。滝山寺僧寛伝は、頼朝の従兄にあたり、死を深く悲しんだ頼朝の3回忌にあたる年、惣持禅院を創建。本尊として、頼朝公の御歯と御髪を納めた聖観音菩薩、梵天、帝釈天立像を、運慶とその一門に作らせたと言われています。
名称 | 瀧山寺 |
所在地 | 愛知県岡崎市滝町山籠107 |
東光院:異母兄弟の源範頼
東光院は、名鉄電車「本笠寺」駅から徒歩10分程の距離にあります。笠寺観音十二坊の一つである東光院は、平治の乱の争いを避けるため、源範頼が隠れ住んだとされる地です。源範頼は、源頼朝の異母弟であり、源義経の異母兄にあたります。
名称 | 東光院 |
所在地 | 愛知県名古屋市南区笠寺町上新町 |
野間大坊:父義朝最後の地
野間大坊の正式名称は鶴林山大御堂寺、名鉄「野間」駅より徒歩10分ほど距離にあります。飛鳥時代に建立され、古刹としての歴史を誇ります。伽藍や重要文化財の中には、空海、豊臣秀吉、そして昭和天皇と関わりのあるものが数多く存在します。その中に、頼朝の父、源義朝公御廟があります。
名称 | 鶴林山 大御堂寺 |
所在地 | 愛知県知多郡美浜町野間東畠50 |
URL | https://nomadaibou.jp/ |