名古屋市天白区に静かに佇む 針名神社 は、1100年以上の歴史を誇る由緒正しき式内社。広大な杜に囲まれ、心をそっと鎮める癒しの空間が広がります。
尾張の始祖・尾治針名根連命を主祭神に祀り、開運や開拓、病気平癒のご利益で知られるこの神社は、地元のみならず遠方からも参拝者が訪れる名古屋の名所。
境内には名古屋市内でも有数の広さを誇る緑豊かなスポットが広がり、その落ち着いた空気に身を置くだけで心が洗われるような神聖さを感じさせてくれます。
針名神社とは
アクセス


公共交通:地下鉄鶴舞線「平針駅」1番出口から徒歩約14〜15分。
バス:「平針東」バス停から徒歩約4分。複数の路線が利用可能です。
自動車:市内最大規模の駐車場を完備(無料)で、植田ICから車で約15分。
歴史的背景や由縁など


針名神社は、古代法典『延喜式』に記載された式内社のひとつで、その創建は1100年以上前にさかのぼります。
主祭神の尾治針名根連命(おわりはりなねむらじのみこと)は、尾張氏の氏神とされ、天照大神の孫・天火明命の14代目の子孫という伝承を持ちます。そして彼の大叔母・宮簀媛命は熱田神宮とも縁があり、伊勢神宮・熱田神宮とつながる系譜としても注目されます。
社地はもともと現在地より北西約800m、天白川左岸の在地に鎮座していましたが、慶長17年(1612年)、徳川家康の命により現在の場所へ移され、平針宿の整備とともに現在の杜を形づくりました。
その広大な境内には、貞享3年(1686年)銘の石灯篭、元禄12年(1699年)の棟札、天保10年(1839年)の手水鉢など、江戸時代の貴重な文化財も現存しています。
見どころ


① 四季を感じる「野鳥の杜」、広大な鎮守の森
約1万2千坪に及ぶ境内は、市内随一とされる杜のスケールを誇り、敷地の大部分は緑豊かな森で覆われています。四季折々の野鳥の姿を目にしながら静かな散策ができるため、「野鳥の杜」としても親しまれています 。
② 名古屋市指定保存樹「御神木」と縁結びの「御縁木」
境内に立つスギの御神木は、名古屋市の指定保存樹であり、市内最大級の規模。生命の力強さを感じる存在感です。さらに、ヒノキとスギが一つの根から仲良く育つ「御縁木」は、縁結びのシンボルとして人気があり、参拝者にも親しまれています。
③ 鮮やかな赤に包まれる「針名稲荷社」
境内東部には針名稲荷社が鎮座し、商売繁昌や芸能上達を願う人々に信仰されてきました。赤い鳥居が連なる姿はフォトスポットとしても好評で、潜るだけで気分が引き締まる気がすると評判です。
④ 礼節を感じさせる「神門」〜「拝殿」の高雅な構成
参道を抜けると現れる神門と、その奥に続く本殿・拝殿。昭和50年代に整備された社殿は、唐破風・神明流造の格式高い造りが特徴で、平成30年には御屋根替えも行われ、現在は冷暖房完備のバリアフリー設計で誰もが快適に参拝できます 。
⑤ ゆとりあるバリアフリー環境と参拝のしやすさ
各所にスロープが設けられており、車椅子やベビーカーでも安心して境内を巡ることが可能。センサー式手水舎や多目的トイレも整備されており、すべての人に配慮された神社です。


針名神社の概要
名称 | 針名神社 |
所在地 | 名古屋市天白区天白町大字平針大根ケ越175 |
御祭神 | 尾治針名根連命 |
創建 | 1,100年以上前 |
URL | https://www.harina3.or.jp/ |

最後に
針名神社は、名古屋に住む私たちにとって“歴史の深さと自然の静けさが共存する心のオアシス”。ぜひ一度、緑の参道を歩き、古の神々の息遣いを感じに訪れてみてください。
